カーエアコンの真空引き手順。ポンプとマニホールドゲージの使い方

カーエアコン真空引き

 前回、サンバーTV1のコンプレッサーを社外品に交換した。次に行うのは真空引き作業となる。
 コンプレッサーを交換した直後は、当然のことながらシステム内は空気で充満されている。そのため真空引きポンプで空気を抜いてやる必要がある。
 真空引きポンプはアマゾンで購入したもので、マニホールドゲージとセットになったもの。
 行う作業自体は単純なものだが、しかしながらそれには多少の手順がある。

真空引きポンプとマニホールドゲージ

 前回、マグネットクラッチの入らないコンプレッサーを社外品のものに交換したため、エアコンガスを充てんする前にまずは真空引き作業になる。
 真空引きポンプはアマゾンで購入したマニホールドゲージとセットになったもの。
 ただし、今回購入したマニホールドゲージは、車体側に取り付けるためのクイックカプラーはついているがホースとそれをつなぐための変換アダプターは別途購入する必要があった。
 実は、それを知らずに作業を始めようとしたため、一瞬面くらった。

 真空引きポンプには、それ用のオイルがついてきているため、規定量まで入れる。オイルを入れずにポンプを回すとモーターが焼けてしまう恐れがあるので気を付けたい。
 変換アダプターが必要だったのはアマゾンでの説明文をしっかり見ていればわかることだったが、 もう少しわかりやすく注意してほしかったとの思いはある。ただ、製品としての性能には満足している。

真空引きポンプとマニホールドゲージ

真空引きポンプのセット

 サンバーのコンプレッサーはリアにあるエンジンカバーを外した中にある。
 電源コードを引っ張って来て、荷室側に真空引きポンプを設置した。マニホールドゲージと真空引きポンプを接続する必要があるため、必然的にその近くに置くことになる。
 購入したてのポンプの場合は、しっかりとオイルが入っていることを確認する。

真空引きポンプ設置

マニホールドゲージ接続

 真空引きポンプの設置が完了したら、マニホールドゲージを接続するのだが、クイックカプラーなどの付属品があればあらかじめそれを取り付けておく。
 今回使用したマニホールドゲージは、クイックカプラーを取り付けるためにはそれ用の変換アダプターを間に噛ます必要があった。
 車体側の高圧・低圧ホースのキャップを外す。キャップにはHとLの刻印があるものが多い。
 高圧側に高圧ホース(赤)、低圧側に低圧ホース(青)のカプラーをはめ込む。はめ込む際には「カチッ」という音がするまでしっかりと押し込むようにする。
 低圧と高圧では径の大きさが違うので間違うことはないだろう。

マニホールドゲージの接続

 車体側の接続が終わったら、マニホールドゲージの真ん中のホース(黄色)を真空引きポンプにセットする。
 それぞれの接続部がしっかりとはまっていることを確認し、いよいよ真空引きスタートとなる。

真空引きの開始

 ホースの接続を確認し、真空引きポンプのスイッチを入れる。その際、マニホールドゲージのバルブはまだ締めたままだ。
 ポンプが動いたら、マニホールドゲージのバルブを高圧、低圧とも開いていく。これは、ポンプ内のオイルが車のエアコン内に入らないための手順だ。
 高圧、低圧、両方のゲージが0よりもマイナス側に針が動いていくことを確認する。0はゼロ気圧の意味で、真空引きするので当然針はマイナスに向かって動いていく。

 真空引きをしている最中は、ポンプから白い煙のようなものが出てくる。これは、引いてきた空気とポンプの中のオイルが混じって排出されたオイルミストと言われるもので、決して不具合ではない。初めて真空引きをする人は驚いてしまうかもしれないので念のため。

真空引きのスタート

 真空引きの目安は、軽自動車なら15分、普通車なら20分程度となる。低圧側の針が動かなくなったら真空引きが終了したことになるようだが、これがなかなかわかりづらい。
 今回、なかむらが使った真空引きポンプの性能は排気速度が30L/Sだが、どんなにひ弱なポンプでも通常30分も引いていれば真空引きは完了だろう。

リーク確認

 真空引きが終わったら、マニホールドゲージの高圧低圧ともバルブを閉め、その後、ポンプのスイッチを切る。
 これで真空引きが終了だが、まだ、ホースは外さない。
 そのままの状態で30分ほど放置する。車体のどこかでリークしていないか確認するためだ。
 この状態で、マイナスに振れていたゲージがゼロに戻っていくようならどこかでリークしていることになる。
 ガスを注入した後、そのリーク箇所からガス漏れが発生する。

 30分ほど放置してもゲージが0方向に戻っていなければ真空引き終了だ。

リーク確認

最後に・・・

 今回はカーエアコンの真空引きについて解説させていただいた。
 これは、コンプレッサーの交換など、ガスが全く入っていない場合の作業となる。ガスが残っている場合は、そもそも真空引きの必要はない、というより真空引きしてはいけない。冷媒ガスが残っている場合はそのまま補充するだけでよく、あるいはガスを抜いてからの真空引き作業となる。
 真空引きの手順は、ポンプの電源を入れてからゲージのバルブを開く、ゲージのバルブを閉じてからポンプの電源を切るといった具合だ。

東海地区ホームページ制作会社

お問合せ

ご依頼および業務内容へのご質問などお気軽にお問合せ下さい

集客からファン化へ
今抱える問題や悩みをお聞かせください。TeamSEEKが問題解決まで完全サポートいたします。

コメントを残す