初めての田舎バックパッカーハウスは震災後の大規模半壊、そして・・・

田舎バックパッカーハウス

 田舎バックパッカーハウスは、オーナーの中川生馬さんが運営する車中泊ができるシェアハウス。日中は共有スペースである母屋で過ごし、寝るときは自分の車に戻る。
 『住める駐車場』というキャッチフレーズで長期滞在も可能。
 オーナーの中川さんの人柄の良さもあり、車中泊愛好家に人気のスポットとなっている。
 初めて伺った田舎バックパッカーハウスは、震災後に大規模半壊の認定がされた2014年3月だった。

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穴水の田舎バックパッカーハウス

 震災から3か月、奥能登で『田舎バックパッカーハウス』という車中泊スポットを経営されているCarstayのIku(中川生馬)さんにXアカウントで連絡を入れた。
 いつも中川さんのことを「Ikuさん」と呼んでいる。
 Ikuさんとはかれこれ4年を超える付き合いをさせてもらっている。始まりはCarstayの車中泊キャンプイベント『車内寝泊計画』での現場だった。
 Ikuさんからはずっと田舎バックパッカーハウスに来てくださいと言われていた。私も必ず行きますねと言ってかれこれ4年以上が経ってしまった。

「来る来るって言って、やっと来たのが震災後ですね」とIkuさんは笑いながら言う。
「本当はもっと傾いたら行こうと思ってたんだよね」

田舎バックパッカーハウス

サンバーで田舎バックパッカーハウス

令和6年能登半島地震により大規模半壊認定

 2014年1月1日に能登半島を襲った最大震度7の地震により、穴水町にある田舎バックパッカーハウスも大きなダメージを受けた。
 柱は傾き、基礎もずれ、とても住める状態ではない。令和6年3月11日に罹災証明書を申請し、田舎バックパッカーハウスの母屋は『大規模半壊』に指定された。
 幸いにも納屋の方は、大工さんに入ってもらう必要はあるが、改修工事でなんとか残せそうだとのこと。

田舎バックパッカーハウスの今後

「起こってしまったことはそれとして受け止め、すぐに次の展開について考えました」と中川さんは語る。
 母屋は取り壊し、新たな車中泊スポットとして立て直していく予定とのことだった。
 幸いにも改修工事で残せそうな現在の納屋に、水回りやちょっとした休憩スペースを作る。
 中川さんの話を聞きながら、自分だったら、彼ほどアグレッシブに物事に取り組んでいけるだろうかと考えさせられた。

 3月に伺ったときには、すでに次なる構想の青写真が出来上がっていた。
 新しく生まれ変わった田舎バックパッカーハウスがスタートしたら、また訪れたいと思う。

最後に・・・

 令和6年能登半島地震から3か月がたった3月12日、13日と2泊3日で利用させていただいた。
 現場に行ってみないとわからないこと気づかないことが多いものだと感じた。
 輪島市街地にも訪れたが、崩れた家の瓦礫が道路にそのままの状態で放置されていたりと、復興活動が進んでいるとはとても言える状況ではなかった。
 起こったことは天災だが、3か月たった能登半島の現状は人災だと感じた。
 新生田舎バックパッカーハウスが楽しみだ。

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