YouTube検索ランキング要素。動画のタイトルやサムネイルを変更するとランク付けが変わるのか

YouTubeで動画の再生が伸びない場合、タイトルやサムネイルを変更してみるという方法が有効なのはわかる。
動画の内容に沿ってユーザーのニーズにマッチしたものに変更することでクリック率が上がることを期待する。
では、そのことによって動画のランク付けがやり直されるのだろうか？
その答えは、2021年11月10日に行われたYouTubeクリエイターのライブ配信で明らかになった。

YouTubeアルゴリズムでの動画のランク付け

YouTubeでは、「視聴者が気に入った動画がアルゴリズムで選ばれます」と言っている。

Q: 動画のタイトルやサムネイルを変更すると、アルゴリズムで動画のランク付けがやり直されますか？

という質問に対する回答は以下の通りだ。

A: その可能性はあります。ただしそれは、タイトルやサムネイルを変更する行為よりも、あなたの動画に対する視聴者の反応を反映するためです。

と回答した。
つまり、動画のタイトルやサムネイルなどのメタデータを変更したことが引き金になってランキングが変わったのではなく、そのことによって視聴者の行動が変化したことが原因によるものなのだという。

YouTubeのシステムが動画の内容を見ていないというのはわかる。
しかし、サムネイルは画像であることで置いておいても、検索ニーズにマッチしたタイトルや説明文そのものがランキングの要素として反映されないというのはいささか驚きだ。
ランキングの要素として反映はされないが、検索語句とタイトル、説明、内容が一致していることは重要だ。

YouTubeのシステムは視聴者の行動から学習し、ランキングを決定していると明言した。
「ランキングの基となる数百のシグナルは、大きく2つのカテゴリーに分かれます」とYouTube Creatorsでは述べている。「視聴者の情報と動画のパフォーマンス」

YouTubeシステムは何を要素としてランキングしているのか？

タイトルマッチや動画の内容を明確にした説明文がランキング要因として取り上げられないのであれば、一体ユーザー行動の何を持ってYouTubeはランキングを決定しているのだろうか？

YouTubeのシステムでは動画のパフォーマンスを以下の内容から確認している。

アピール × エンゲージメント × 満足度

これを指標に置き換えると次のようになる。

クリック率 × 平均視聴時間と平均再生率 × 高評価/低評価およびユーザーアンケート

これらの指標は、YouTube Stadioのアナリティクス画面から確認することができる。

動画をクリックして視聴したかどうか。
動画を視聴し始めた視聴者が視聴を続けたかどうか。
視聴者に動画を楽しんでもらえたかどうか。

上記の3要素が動画のパフォーマンスを確認する基準となっている。

動画の収益化の有無は検索とおすすめに考慮される？

「YouTubeも企業運営のサービスである以上、収益を求めるのは当然のことだ。そのためYouTubeは、収益化された動画を優先させたいと思っている」という話をよく聞く。
このことは、YouTube自体がいろんなメディアで否定している。

検索とおすすめシステムでは動画の収益化の有無を考慮していない。

あくまでもユーザー情報とユーザーの行動という2つのカテゴリによって決定しているということだ。
同じように、メタデータ内のタグもランキングシステムでは考慮していないとのことだ。タグはスペルミスを修正するために使用しているだけだとYouTube Creatorsで語られた。

最後に・・・

YouTubeのアルゴリズムでは、その動画のパフォーマンスを視聴者の行動から判断することを主軸に置いている。
ユーザーの行動がその動画の良し悪しを決定づける。
クリックしたか、視聴を続けたか、満足したか、の3要素を満たすための動画かどうかということ。

YouTube で成果を上げるために大切なことは、アルゴリズムや分析に詳しくなることではなく、視聴者についてよく知ることです。YouTube のおすすめシステムは、視聴者に動画を宣伝するためではなく、視聴者が YouTube にアクセスしたときに、最適な動画を見つけられるようにするためのものです。動画のランキングは、パフォーマンスおよび視聴者との関連性によって決まります。

YouTubeヘルプ

もちろんクリック数はチャンネル登録数に大きく左右されることを忘れられない。
アルゴリズムを気にするよりも、視聴者の好みを重視した方がチャンネルを伸ばす近道のようだ。